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■国保は瀕死の状態だ、健保は国保に比べればまだ余裕がある

 厚生労働省「国民健康保険実態調査」を見ていたら驚いた。国民健康保険加入世帯の所得構成が低所得世帯に著しく偏っているのだ。下のグラフは国保加入世帯の所得構成(2008年度)を円グラフに表したものだ。
国保加入世帯の所得構成
半数以上が所得150万円未満なのだ。比較のために民間企業で働くサラリーマンが加入する健康保険の加入者の所得(厳密には総報酬額)構成と比較しよう。下のグラフは健康保険加入者の総報酬額別の割合を示したものだ。元データは厚生労働省「平成20年健康保険被保険者実態調査」である。なお、国保のデータと所得の分類が違うのは元データに合わせたものである。
健康保険被保険者の所得構成
ご覧いただければわかるように、国保と異なり低所得層が著しく少ない。これもよく考えたら当然の結果だ。健保の加入者は当たり前だがサラリーマンがほとんど。一方、国保は健保ほかの被用者保険に加入しない者が入る。退職すれば国保に加入だ。働いていない者も当然国保。つまり、国保はもともと低所得層が集まりやすい構造になっているのだ。しかも歳を取るほど病気がちになるのに、歳を取ったらほとんどは退職して国保の加入者になる。病気で退職を余儀なくされた者もまた国保に入る。つまり、病人も集まりやすい構造になっている。
 国保にこんなに低所得者が多くて大丈夫なのかという疑問がわいてくるのだが、いくつかデータを見たらどうやら大丈夫とは言えないようなのだ。

1.高い保険料
 新潟市の資料をご覧いただきたい。やや古いものだが、保険料率がかなり高いのが見て取れるだろう。所得割算定方式が市民税額方式のところは一見低そうに見えるが、これは新潟市の表記の誤りで、実際には%を除いた数を住民税に掛けた額が保険料所得割である。さらにこれに均等割(加入者一人当たりにかかる)、平等割(加入世帯当たりにかかる)が加わる。協会けんぽの保険料率が全国平均で9.34%に引き上げられて大騒ぎになったが、国保はすでに2007年時点で今の協会けんぽと同じ様な保険料になっていたところが多いのだ。しかも、協会けんぽはこの料率を労使折半、国保は全額自己負担だ。

2.それでも賄えない医療費
 国保の保険料は全額自己負担といっても医療費の全額を保険料で賄っているわけではない。健保が使用者負担分を設定して加入者の負担を軽減しているように国保も公費負担を行ったり退職者については被用者保険から拠出金を受け加入者の負担を軽減している。ところが、この公費負担、かなりの割合になる。「平成20年度国民健康保険事業年報」によると2008年度中に全国の市町村国保が集めた保険料(保険税)の総額は3兆0621億2234万3000円である。一方、同じ資料によれば全国の市町村国保が支出した保険給付費が8兆3381億7440万1000円。保険料で賄えているのは実に保険給付費の36.7%でしかない。残りは公費と健保などからの拠出金である。比較のために健康保険の状況を挙げてみよう。協会けんぽは平成20年度決算報告によれば保険料収入が3兆9224億0900万円、保険給付費は2兆4941億1500万円。健保組合は総合計で保険料収入が6兆1984億円、保険給付費が3兆3830億円(いずれも見込額。健保連「平成20年度健保組合決算見込の概要」による)である。いかに国保が苦しい財政状況かわかるであろう。

もはや公的医療保険は一元化の方向しかないと思うのだが。

ついでに、後期高齢者医療制度について一言。
 後期高齢者医療制度開始前は健保の被扶養者として保険料を払わなくてよかった老人が制度の開始後新たに保険料が取られるようになった、年寄りいじめだと言う意見がある。確かに負担増ではある。しかし、国保には被扶養者なる制度はない。扶養されてようがしっかり保険料は徴収されていた。ただ請求書が世帯主の元に言っていただけである。親族がサラリーマンか自営業者かによって保険料が取られるかどうかが決まるのは不公平ではないのか。国保加入者であるお年寄りはいじめられていたのか。
現在厚生労働省が立案する新制度ではサラリーマンの被扶養者であるお年寄りは健保の被扶養者として負担を免れることになっている。またもや不公平になる。確かに国保の家族であるお年寄りだって新制度では世帯主が負担するんだから負担減になると言うことを厚生労働省自ら言っている。世帯主に請求書を回せば負担減と言うなら現制度のまま請求書だけ世帯主に回せばいいだけではないか。子の働き方にかかわらずとにかく負担をならしたのは評価できると思うのだが。
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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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