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■小児に対する性犯罪の加害者は、本当に親が多いのか?

 こういう俗説はよく見る。
 さて、本当に小児への性的加害者で多いのは親の交際相手なのか。平成27年版「犯罪白書」の記述を見よう。

4 小児わいせつ型
初回の性非行・性犯罪時の年齢は,29歳以下の者が約4割,30~39歳以下の者が約2割,40歳以上の者が約4割であり,犯行時の年齢を見ると50歳以上の者が約3分の1を占めている(6-4-3-4図<5>, 本編第4章第3節3項(1)エ参照)。 性犯罪前科のある者は1割強(同図<1>参照)であるが, 複数回の性犯罪前科のある者の多くは,小児わいせつ型に当てはまる前科を有している(6-4-5-8図参照)。 再犯者のうち,性犯罪再犯(刑法犯)ありの者の割合が他の類型と比べて高く,そのほとんどは,小児わいせつ型に当てはまる再犯である(本編第4章第4節2項(1)ウ参照)。 中学卒業の学歴を有する者は約半数であり,未婚の者も過半数である(6-4-3-3図<3>, 同図<4>参照)。
小児わいせつ型の者について,対象者と被害者との関係を見ると,1割強が親族であり,3割強が親族以外の面識のある者であった。親族以外の面識のある者との関係性について見ると,日頃から関わりのある者が多い。
小児わいせつ型には,中高年になってから性犯罪に及ぶ者や,複数回の刑事処分を受けているにもかかわらず小児を対象とした性犯罪を繰り返している者が一定数含まれている。
5 小児強姦型
初回の性非行・性犯罪時の年齢層は,29歳以下,30~39歳,40歳以上の区分でそれぞれ3割前後である(6-4-3-4図<5>参照)。犯行時の年齢を見ると,19歳以下の者が1割弱である(本編第4章第3節3項(1)オ参照)。 性犯罪前科のある者の割合は1割強であり,性非行の保護処分歴のある者はいなかった(同図<1>, 同図<4>参照)。 中学卒業の者の割合は過半数である(6-4-3-3図<4>参照)。
小児強姦型の者について,対象者と被害者との関係を見ると,3割弱が親族であり,親族以外の面識のある者は4割弱であった。親族以外の面識のある者について,面識のきっかけの過半数はインターネットの出会い系サイト等によるものであった。
小児強姦型には,性犯罪前科のない者で,中高年になって,親族や面識のある被害者との関係性を利用して犯行に及ぶ者が一定数含まれている。
―平成27年版犯罪白書(法務省法務総合研究所編集)

 なお、同白書による「小児わいせつ型」「小児強姦型」の定義は、次の通り。

「小児わいせつ型」は,被害者に13歳未満の者を含み,13歳未満の被害者に対する罪名に強姦を含まず,強制わいせつを含む単独犯行の者である。
「小児わいせつ(共犯)型」は,被害者に13歳未満の者を含み,13歳未満の被害者に対する罪名に強姦を含まず,強制わいせつを含み,共犯による犯行がある者である。
―平成27年版犯罪白書(法務省法務総合研究所編集)

 そして、平成27年版犯罪白書の調査は「全国において,性犯罪を含む事件で懲役刑の有罪判決を受け,平成20年7月1日から21年6月30日までの間に,裁判が確定した者1,791人を対象とした。」(同じく平成27年版犯罪白書より)

 みていると、確かに想像以上に親族などによる犯罪は多いのであるが、親族以外の者による犯罪も相当数を占めているのがわかる。なんかなぁ、「安易に再婚する」などと女性を叩くために持ち出されたデマであるような気がするのだが。
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