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■住宅に関しては、低所得者の方が「自立」していた

 日本の住宅政策を戦後一貫して眺めると、低所得者の方がむしろ「自立」して政府に頼らず自らの力だけで住宅を調達してきたことがわかる。嘘だとお思いかもしれないがこれは真実である。これから説明する。

 かつて住宅金融公庫というものがあった。今は住宅金融支援機構に変わったが。この金融公庫の最大の売りは銀行でローンを組むよりも低金利でローンが組めたという点であった。総務省統計局の日本の長期統計系列によれば大手都銀の住宅ローン金利が8%前後だった1970年代後半から1980年代前半まで公庫の金利はほぼ5.5%で推移した(住宅金融支援機構「旧公庫融資基準金利の推移」)。この間に住宅金融公庫から住宅資金を借り受けた方々はいわば政府から利子補給を受けたようなものである。この金利差がどのくらいになるのか一例を示そう。たとえば3000万円の住宅を20年ローンで購入したとする。金利8%で借り受け、元利均等払いで返済したら20年間で利子総額30,223,411円。一方同じ支払方法で金利だけ5.5%になると19,527,691円。その差額10,695,720円の補給を受けたことになる。
 さらに、民間で住宅ローンを組んだら住宅ローン減税もあった。ただこちらは導入された昭和47年当時は年額6万円とそれほど大きなものではなかったが。こちらはその後拡充されて広く使われる制度になったのはご存知かと思われる。

 このように主に住宅ローンを組んだ者に対しては利子補給なりローン減税なりで政府から間接的にせよ給付を受けられた。それでは、住宅ローンを組めないような低所得者には何があっただろうか?答えは抽選で当たってやっと恩恵に浴せる公営住宅かあるいは極めて低所得になった場合に受けられる生活保護くらいしかなかった。であるから公営住宅に当たらず生活保護の対象でもない者は文字通り住宅に関して政府から何らの補助も得られなかったのである(他に公団住宅があったがこれは中堅所得層を対象としたので本稿では論じない)。だから、自分の収入のみで家賃を支払い、住宅を調達してきた。金融公庫から融資を受けた者が1000万規模の補助を受けてきた(それも抽選で当たったものだけなんて条件はつかずあまねくである)のとは大違いである。
 このことを考えれば低所得者ほど政府から「自立」した住生活を営まざるをえなかったと結論付けられる。
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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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