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■ボン兄タイムスのパチンコの記事が言うように本当に首都圏より地方の方がパチンコ店が多いのかねぇ

 こんなブログ記事を見つけた。

 首都圏の場合、人口24万人の茅ヶ崎市のパチンコ数は7店舗である。人口22万人の川崎市宮前区も7店舗。人口21万の東京都文京区は5店舗。だいたいこんなものである

 ところが地方だと、人口25万の長崎県佐世保市で33店舗。23万人の青森県八戸市で30店舗。それどころか、人口10万を割っている鹿児島県薩摩川内市でさえも12店舗もあるから、驚きである。
地方の娯楽はパチンコによって密閉される - ボン兄タイムス

 この記事を見て私は気になった。茅ヶ崎市や川崎市宮前区や文京区のパチンコ店数が首都圏を代表しているのか。本当に首都圏はだいたい茅ヶ崎市や宮前区のパチンコ店数と同じくらいしかないのか。というわけで全市区町村について実際に調べてみた。数値の典拠にしたのは総務省統計局「平成21年経済センサス」及び同局「平成22年国勢調査」である。なお、定義などについては末尾に付したから必要な方は参照されたい。
 さっそくデータを見ていく。まずは首都圏と地方の人口10万対パチンコ店数階級別に市区町村数を示したグラフである。
人口10万対パチンコ店数階級別の市町村数-首都圏・地方・全市区町村
 このグラフを見ると地方はパチンコ店が多い市区町村も分布しているがパチンコ店がまったく所在しない市区町村も多いということがわかる。それに対して首都圏はまんべんなくパチンコ店が立地している。ここでボン兄タイムスが例に挙げた市区町村が全国の中でどのような位置にあるかも説明しておく。茅ヶ崎市は人口10万対で3.8軒のパチンコ店数で、これ、全国で見たらパチンコ店が所在しない市町村を除いて少ないほうから68位、首都圏で見たら同じくパチンコ店が所在しない市町村を除いて少ないほうから18位の少なさだ。同じ様に宮前区は人口10万対が2.7、全国順位が23位、首都圏順位が8位。文京区は人口10万対で2.9、全国順位27位、首都圏順位が9位である。ボン兄タイムスが例に挙げた首都圏の市区はパチンコ店数が極めて少ない市区なのだ。一方、パチンコ店が多いほうとして例に挙げられている八戸市は人口10万対のパチンコ店数が13.05、全国順位は多いほうから460位。佐世保市は人口10万対のパチンコ店数が13.4、全国順位が429位。薩摩川内市が12.05で全国順位540位である。いずれも比較的パチンコ店が多いといえる市ばかりだ。パチンコ店が極めて少ない市区と比較的多い市を比べて地方にパチンコ店が多いと結論付けるのは事実の解釈を捻じ曲げている。
 続いて、市区町村ごとの総人口に占める人口集中地区人口比率と人口10万対のパチンコ店数の相関関係を見る。人口集中地区とは国勢調査の結果によって設定される都市的地域で、定義は「1)原則として人口密度が1平方キロメートル当たり4,000人以上の基本単位区等が市区町村の境域内で互いに隣接して、2)それらの隣接した地域の人口が国勢調査時に5,000人以上を有する」(総務省統計局)地区のことである。このような地区に住む人口の比率が高ければ高いほど都会といえよう。ちなみに東京23区の人口集中地区人口比率は100%である。それではグラフをごらんいただきたい。
DID人口比率と人口比パチンコ店数の相関グラフ
 グラフをひと目見ればわかるようにまったく相関関係が見られない。念のため相関係数も算出してみたがマイナス0.01、p値は0.51で、何らの相関関係も見られないことが判明した。これすなわち地方ほどパチンコ店が多いという傾向は見られないということである。

 ボン兄タイムスの記事は何らの数値的根拠もない与太話であったというお話である。

 なお、今回の記事の作成に使用したデータをこちらにアップした。必要な方は利用されたい。

〔付録〕
「首都圏」の定義
 東京特別区・横浜市・川崎市・千葉市・さいたま市(これらを以下「中心市」という)及びこれらの市区に通勤・通学する人口が常住人口の1.5%以上で、かつ人口集中地区居住人口比率が80%以上の市町を「首都圏」とした。相模原市は平成の大合併の推進のための特例として政令指定都市に昇格しているので中心市とはしなかった。

「地方」の定義
 三大都市圏(首都圏、中京圏、近畿圏)に属さず、かつ政令指定都市でもないもの。ただし、平成の大合併の推進のための特例基準で政令指定都市に移行した政令指定都市(静岡市、浜松市、岡山市、熊本市)は地方に含めた。

「中京圏」「近畿圏」の定義
 名古屋市、京都市、大阪市、神戸市及びこれらの市に通勤・通学する人口が常住人口の1.5%以上で、かつ人口集中地区居住人口比率が80%以上の市町を「中京圏」「近畿圏」とした。堺市は平成の大合併の推進のための特例として政令指定都市に昇格しているので中心市とはしなかった。

市町村界について
 原則として2010年10月1日現在の境界によった。経済センサス基礎調査のデータは2010年10月1日現在の市町村界に合わせて足し合わせてある。ただし、相模原市については区ごとの数値が存在しないため全市をひとつの市として集計した。
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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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