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■横浜市に最低限どれくらいの夜間保育需要があるのか計算してみた

 夜間にベビーシッターに預けられた男児が死亡する痛ましい事案があった。この事案を巡っては母親が預け先の選定を間違ったのではないか、いやそもそも足りなかったんだなどと議論が盛んに交わされているところである。そこで私は実際にデータを出してみた。今回の事案の母子が居住していたのは横浜市なので横浜市で深夜に保育を必要とする子はどれくらいいるのかというデータである。
 最低限発生する深夜保育の需要は深夜に働くひとり親の育てる未就学の子についてである。そこでこの数について計算してみた。なお、これはあくまでもミニマムの数であるからさらにこの数を上回る需要があることに留意されたい。

1.深夜に働いている未就学児を育てるひとり親の割合
 深夜に働いている未就学児を育てるひとり親の割合は総務省統計局「平成23年社会生活基本調査」を調べれば簡単にわかる。これの調査票Aに基づく結果の時間帯編にある「曜日,ライフステージ,男女,行動の種類,時間帯別行動者率」という表にその時間帯に仕事をしている人間の割合が15分ごとにライフステージごとに記されている。これによると平日の深夜帯(23:00-05:00)に仕事をしている未就学児を育てるひとり親のうち仕事をしている者はだいたい3%である。もう少し割合が低い時間帯もあるのだが、深夜帯のなかで仕事をしている人の割合としてもっとも高い数値が3%なのでこれを採用する。

まとめ:深夜帯に働く未就学児を育てるひとり親の割合は3%。

2.横浜市内のひとり親に育てられる子の数
 今度は国勢調査を参照する。総務省統計局「平成22年国勢調査」の人口等基本集計の神奈川県の結果表にある「第6表 世帯の種類(2区分),世帯の家族類型(16区分),施設等の世帯の種類(6区分),配偶関係(4区分),年齢(5歳階級),男女別世帯人員及び平均年齢(3世代世帯-特掲) - 全国※,都道府県※」という表によれば横浜市内に住むひとり親世帯にある9歳以下の子の数は17,133人。これがひとり親に育てられる子の数である。

まとめ;横浜市内に住むひとり親に育てられる9歳以下の子の数は17,133人。

 さて、この二つの数がそろったら後は掛け算をするだけである。17,133×3%=513人。この数は9歳以下のこの数なので実際には就学児が含まれることになるが、ひとり親世帯以外の子だって深夜に保育を必要とする事情が存するのにこの数には含まれていないことを考えれば過大な見積もりである可能性は低いであろう。
 というわけで横浜市内で深夜に保育を受ける必要がある子の数は最低513人となった。一方、横浜市が用意している深夜の一時保育はたったの2園。これで十分だったのだろうか。もちろん、民間のきちんとした保育サービスを使えばいいという考えもあろうが、母子世帯の平均年収200万で民間の保育サービスを使うことができるかといえばきわめて厳しいと言わなければならないだろう。
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テーマ:社会保障 - ジャンル:政治・経済

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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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