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■日本学生支援機構の第二種奨学金はあまりにも使いにくいローンに過ぎない

 こんなツイートを見た。



 ほんまかいなと日本学生支援機構の奨学金の金利を調べてみた。奨学金貸与利率(平成19年4月以降採用者)-JASSOによると、利率固定方式で0.9%弱、増額部分は1.1%弱であった。
 比較する商品は、中央ろうきんの教育ローン【生協会員の組合員および同一生計家族の方】プランとした。こちらの金利が10年を超えると2.2%の金利であるからほら、やっぱり日本学生支援機構のほうが安いという結果になった、めでたしめでたし…と思って中央ろうきんのサイトをちょっと見てみると「保証」のところに1.2%の保証料が上乗せとなると。これで保証人はいらないらしい。一方、日本学生支援機構のほうは機関保証か連帯保証人を付けるかを選べるようになっていて、機関保証の場合さらに保証料がかかるとのことだ。ここまで来るとよくわからなくなってくるので実際のケースで計算してみた。
 日本学生支援機構から第二種奨学金を月10万円、入学時特別増額を50万円借りたとして計算したところ、保証料総額が292,666円、これは受け取る奨学金から差し引かれる。差し引き5,007,334円の奨学金を受け取る。一方、返済総額は5,821,795円。かなり膨らんだ。
 中央ろうきんの教育ローンをほぼ同額借りたとして計算すると(計算は高精度計算サイトを使用した)、501万の融資額に対して金利3.5%で返済総額が6,446,730円となり、機関保証を使っても一応日本学生支援機構のほうが有利という結果になった。
 ところが、日本学生支援機構の金利はちょくちょく変わるのだ。すぐに1.5%位にまで上がってしまって、しかも借りる段階では金利がどこまで上がるかがわからないのだ。そこで、金利1.5%で計算してみたところ、返済総額6,237,448円と中央ろうきんの条件で計算した返済総額に近づいた。さらにさらに現在の方式での金利計算に変わってから最高の利率である1.9%にまで上げてみると6,435,868円となり、中央ろうきんの返済総額にほぼ等しい結果になった。ちなみにこの間中央ろうきんの貸し出し金利は変わっていないから中央ろうきんの返済総額はまったく変わらない。
 借りる時点で金利がどうなるのかさっぱりわからないので、返済総額がどうなるのかわからないのだ。下手したら民間の教育ローンとほとんど変わらないなんてことすら考えられる。金融商品としてはあまりにも使いにくい。こんなものをよくもまあ奨学金なんて名前をつけて世に出せるよなと呆れるばかりである。

【おまけ】低所得世帯向けおすすめ教育ローン
 ついでなので筆者おすすめの低所得者向け教育ローンをご紹介しておく。それは社会福祉協議会が取り扱っている生活福祉資金貸付である。このなかに教育支援費があって、大学学部の場合月6.5万円が上限、卒業後6ヵ月据え置きで14年間で返済する。保証人は同じ世帯の中で連帯借受人を立てればOK。実際に就学する本人が借受人になる。そして、なんとこれ、無利子。なんと大盤振る舞いだろうか。日本学生支援機構の奨学金なんかよりよほど使いやすい。厚生労働省はこんなに大盤振る舞いの資金貸し付けを貸付と表現しているのに、さらに条件が悪い日本学生支援機構の学資ローンを奨学金などと名づけている文部科学省さんよー、ちょっとは考え直したらどうだろうか。
 …と考えてあちこちの社会福祉協議会のサイトを見てみたら日本学生支援機構の奨学金を優先して使わなければならないと記してあった。うううーむ、うまく行かないものである。(なお、東京都は「無利子の」奨学金を借り受けられた場合にのみ生活福祉資金より優先することになっている。このような扱いが広がることを希望する)
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テーマ:奨学金 - ジャンル:学校・教育

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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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