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■あるブラック企業のお話

あるところに真黒産業という企業があった。
この会社は従業員の扱いがデタラメであることで有名で、従業員を過労死させても平気であるという経営体質だった。

経営陣はしかしそれでも満足せず、製品の製造を他国で行うことにした。
そこで、現地の企業と契約を結んで自社製品の製造を委託した。
委託して製造させた製品の品質は極めてよく、経営陣は安い労賃で高品質の商品を作れると大喜びであった。

この現地業者、従業員の扱いが極めて劣悪であった。募集の際はよい待遇が得られるなどと説明していたのに実際に働く職場はきわめて劣悪、12時間労働など当たり前の職場であった。
さらにひどい時は地方の村を回って貧しい住民に「高い収入を約束するよ」と声をかけ、子を身売りさせてその子を連れてきて働かせる始末であった。
もっとひどいときなど街中を歩いている人を無理やり誘拐して連れて来て脅迫して働かせる始末であった。
契約元の真黒産業はこの現地業者が労働者にどんな扱いをしているかちょっと調べればすぐにわかる状況であったが、先に挙げたような経営体質だったので労働者の扱いなどどうでもいいと放置を決め込んだ。

こうして真黒産業と現地業者による搾取はいつまでも続くかにみえたが、あるとき悲惨な事故が発生した。
なんと現地業者が建設した工場が建物ごと崩壊、多数の従業員が死亡する大惨事となった。

ことここにいたって真黒産業と現地業者には市民から強烈な抗議が行われ、従業員とその遺族の中には賠償請求を行う者も現れた。
現地業者は現地当局によって処罰されることになった。しかし賠償に応じる体力はなかった。
残る真黒産業は「従業員を雇用していたのは現地業者であるから弊社には何の責任もない」などと賠償請求を認めない姿勢を示した。
これに対して現地の市民や従業員・その遺族は当然猛烈に抗議を続けたが、真黒産業は一切聞く耳を持たなかった。
それどころか経営陣自ら「この程度の労働条件など現地ではごく一般的なもの、何も責められるべき点はない」「給料を受け取っていたのだから弊社には非はない」などと記者会見をしてさらに抗議の火に油を注ぐ始末。さらに抗議をする人たちに対して名誉毀損での提訴すらちらつかせているようである。

真黒産業経営陣は本気で「彼らは金目当てでゆすっているだけだ、金の臭いがするところに集中攻撃を仕掛けているだけ、あんな連中にびた一文でもくれてやればつけ上がるから断固として突っぱねるべき」と考えているようである。

※この物語はいくつかのできごとにインスパイアされて書いた架空の物語です。実在の団体・人物などとは関係ありません。

インスパイアされた出来事たち
・バングラデシュ縫製工場崩壊事故
・米国で売られていたハロウィン商品に中国労働矯正所で働く人からのSOSの手紙が入っていた事案
・慰安婦問題に関する歴史修正主義者の主張

なお、このアイデアは小説 ドウモ真実教 - 備忘と思考にインスパイアされております。
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テーマ:労働問題 - ジャンル:政治・経済

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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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