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■日本ユニセフ協会は別に豪華ビルも建てていないし不当なピンハネもしていない

今回のまとめ
・日本ユニセフ協会はは募金から自らの運営費を捻出しているが不当な水準ではない
・運営費を削ってユニセフ本部への拠出率を上げたら拠出額が減って本末転倒
・日本ユニセフ協会の本部ビルは豪華ビルというほどでもなく、単なる町役場程度

 さてさて、なぜだか日本ユニセフ協会について興味がわいて少しばかり調べてみた。結果わかったことはネットで日本ユニセフ協会を誹謗中傷している連中の主張をことごとく否定するものであった。

1.日本ユニセフ協会が募金の19%を運営費として使用しているのは不当か

 2012年度決算で日本ユニセフ協会は161億1,252万円を集めてユニセフ本部に130億円を拠出、残りの32億1155万円を手元に残し、自らの運営資金にした。募金の19%を手元に残した…というのがまず一般に流布されている説明だが、この32億円の中には本部業務分担金というのが入っている。本部と共同で行った広報事業の費用がこれに計上されているとのことである。これ、手元に残したとみなすのには無理があるような気がする。この分も本部に拠出したとみなすのが自然のような気がするのだが、とりあえず日本ユニセフ協会はこの額を本部への拠出金とはしていないのでその分類に従っておく。

 さて、この19%という割合を巡って論議になっている。これを検討する前によくある勘違いをただしておく。よく「25%は日本ユニセフ協会が運営費に使っている」などとする誤解が出回っているが、この25%というのは日本ユニセフ協会がその運営費に使ってよいとユニセフ本部との協定で定められている割合の上限が25%ということであって、実際には年度ごとに拠出率は異なっている。募金額によらず定率というのはおかしいんじゃないのという意見も見られるが事実はこうなっている。
 ここからが本題。日本ユニセフの運営費として募金額の19%は不当かどうかだが、例えば国境なき医師団日本が挙げられる。国境なき医師団日本は2012年度中に46億8000万円の寄付を集め、34億円を援助活動費に使った。およそ72.6%を援助活動に使い、27.3%を運営費に使用したことになる(http://www.msf.or.jp/library/annualreport/#ahr)。つづいてセーブ・ザ・チルドレンの例を見てみよう(http://www.savechildren.or.jp/sosiki/report.html)。セーブ・ザ・チルドレンジャパンは2012年度に24億2644万円を寄付金として集めた。一方、「海外援助費」「緊急援助活動費」に22億7737万円を支出、93.9%を援助費に用いたことになる。ただしセーブ・ザ・チルドレンジャパンは受託事業の収入があるので(支出は受託事業だけを区分したものにはなっていない)そのことへの考慮は必要だろう。
 さて、ここまで2団体を見てきた。国境なき医師団は27.3%を運営費に使用している。セーブ・ザ・チルドレンジャパンは募金額の93.9%を援助に使用した。こちらはしかし受託事業収入もあることに考慮が必要である。この二つの例と比べる限り日本ユニセフが募金から運営費に19%を支出したというのが不当とはいえない。
 大体において運営費が高すぎる、不当だと言っている人たちは日本ユニセフよりも運営費の割合が少ない他団体の例を出してきたためしがない。比較することなくただ数字を見るだけ見て不当だ不当だと言っているだけである。これってどうなのよ。
 ダメ押しでお役所の例を出しておこう。2012年中に国が集めた租税と印紙収入は43兆9314億円。これを集めているのが国税庁と税関だ。税関が879億円、国税庁が6500億円、しめて7379億円を徴収に費やしたことになる。これ、徴収税額の1.7%に当たる。国家権力を背景に強制的に金を集める組織でも集めた金額の1.7%を使っている。100%個人の善意に頼ってお金を集める団体の運営費(広報などにかかる費用)がこの10倍ほどの割合になるのは当然ではなかろうか。

グリーティングカード募金を止めればユニセフ本部への拠出率は上がるが…

 それでも拠出率を上げることにこだわるというのなら方法がないわけでもない。グリーティングカードやグッズなどを販売し、その収益を募金にしているグリーティングカード募金事業は9億8000万を集めてはいるがグッズの作成費用などに当然経費がかかるので3億円あまりのの経費を支出している。実に31.43%が経費で消えている計算になる。ユニセフ募金一般の歩留まりよりも低い歩留まりにとどまっているのでこれを取りやめるとよい。取りやめることによって経費が3億円あまり浮いて経費は21億円あまりに抑えられるが、グリーティングカード募金で集まっていた額はそのままそっくりなくなるので募金額も162億1155万から152億3798万に減ることになる。ここから本部事業分担金と日本ユニセフ協会の経費を差し引くと122億7891万円に。確かに0.39ポイントほど本部への拠出率は上がるのだが、しかし拠出額は7億円ほど減るのだ。拠出率だけ上げても拠出額が減っては本末転倒ではなかろうか。

2.日本ユニセフ協会本部ビルは本当に豪華なのか

 続いて日本ユニセフ協会本部ビルの検討に移る。こちらもネットでは豪華本部とかさんざんに叩かれている。私もこの豪華な本部というのは半分位信じていた。豪華なビルに移っても日本ユニセフ協会にはコスト面でめりっとがあったのだと思っていた。今回googleストリートビューで実際に日本ユニセフ協会の本部ビルの写真を見てみた。ストリートビューを貼り付けてみる。
大きな地図で見る
 いやー、これで豪華とは恐れ入る。日本ユニセフ協会には申し訳ないがはっきり言ってこれよりも豪華な町役場はいくらでもあるよねと。例えば松田町役場とか日の出町役場とかユニセフハウスよりも豪華だよねと、これは外観を見ただけの単なる印象だがそのような印象を受ける。一体これで豪華ビルとかどういう思考回路でそうなるのだろうか?
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テーマ:ユニセフ - ジャンル:福祉・ボランティア

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