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■yahoo!ニュースの人気投票の結果を世論調査だと勘違いする新聞記者と文部科学大臣

 昨日(2013年1月15日)、文部科学大臣が記者会見で学校週6日制を検討中であると発表したとの報道があったので当該記者会見の動画を見てみた。この動画は文部科学省が公式にyoutubeで公開している。下の動画である。

 学校週6日制関係の問答は次の通りである。毎日新聞記者の質問に対して大臣が答えた。

(毎日新聞記者)
 毎日新聞のいしまきです。学校週6日制について伺いたいんですけれど、インターネットのYahoo!ニュースで学校週6日制に賛成反対の投票を募ってるんですけれど、この2日間で9万件の票が入りまして、そのうちの賛成が73%となっているんですが、この数値、賛成が73%という数値を大臣がどう受け止められるかということと、教育再生実行会議の中では週6日制についてテーマにはしてないのか。
(下村博文文部科学大臣)
 はい、73%というのは非常に高い数字だと思います。他の調査ではですね、子どもたち持ってる親の立場ではですね、85%と言うデータも承知しておりますが、おそらくもっと一般化したあらゆる人たちの意識だと思いますが非常に高い数字だと思いますし、しっかりと受け止めていく必要があるのではないかと思います。学校6日制についてはこれは自民党の政権公約に入っていることでもありますし、それを実現していくためには何が課題なのか、どれをどう改善していく必要があるのかと言うことを手続き上していく必要があると思いますし、今のご指摘の通り世論の理解はあると思いますので改めて教育再生実行会議で議論していただくテーマではないのではないかというふうに思っておりますが、ただ有識者の方々からご意見が出ればですね、それもテーマに入ってくることもありうる話ではあると思います。
(毎日新聞記者)
 方向性は決まっているのであとは課題を
(下村博文文部科学大臣)
 改めて議論してもらってまた検討しなおす内容ではないと考えてます。

 さて、この問答、単なる人気投票に過ぎないYahoo!ニュースの結果を文部科学大臣は世論とみなして「しっかり受け止めなければならない」「あらゆる人たちの意識」と回答しているのだ。ちょっと待ってよ。そんなの世論調査ではない。日本国民全員をきちんと代表するようにくじなどで回答者を選び(これをランダムサンプリングという)回答してもらうという手順を踏んでいないのに世論を反映しているわけがない。単に答えたい人のなかで賛成が73%になっただけで、わざわざ答える気にならなかった、そもそもそんな調査があること自体知らなかった人の意見はまったく反映されていない。この一点だけでデタラメクズ調査だと断定できる。新聞などの世論調査だって答えたくない人の意見を聞いているわけではないという反論もあろう。だから世論調査の結果を見るときには有効回答率も見る必要があって、これが低いとやはりYahoo!ニュースの人気投票と同じ問題点があることになる。逆にくじ引きで選んだ回答者の有効回答率が高い(60%が目安)調査だとこのような問題点がクリアできる(正確にはこのような問題点の影響を無視できる)。

 毎日新聞記者はどうだかわからないが下村博文文部科学大臣は一応早稲田大学を出ているのだ。このような間違った認識は止めてもらいたいものである。標本調査(世論調査もこの一種)の原理は中学校の数学で習うものなのだ。知らないとの言い訳は許されない。Yahoo!ニュースの調査がどんなものだったのか知らないだけなのかもしれないが回答が9万件集まったという時点で疑ってしかるべきである。中学校3年生で学ぶ標本調査の原理も知らなくても大臣ができるのだから学力低下は大した問題ではないのかもしれない。
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テーマ:教育問題 - ジャンル:政治・経済

■コメント

■これもゆとり教育の影響と主張するんですかね?←皮肉 [春田の蛙]

>中学校3年生で学ぶ標本調査の原理も知らなくても大臣ができるのだから学力低下は大した問題ではないのかもしれない。

それも、よりによって文部科学大臣……まあ元々ダメな人だとは思ってたけどさ。(嘆息)
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