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■生活保護を利用する外国人は国民年金の法定免除の対象から外すと日本年金機構、では彼らが受け取るお金はいったいなんなのか

 生活保護のうち生活扶助を利用する人は国民年金の保険料が法定免除になっている。しかし、日本年金機構は生活保護制度による生活扶助の利用者のうち外国人については生活保護法の本来の対象から外れているので法定免除も適用外にするとした。とりあえずこの法定免除はどのような条文を根拠に施行されているのか。国民年金法の条文を引用する。

第八十九条  被保険者(第九十条の二第一項から第三項までの規定の適用を受ける被保険者を除く。)が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その該当するに至つた日の属する月の前月からこれに該当しなくなる日の属する月までの期間に係る保険料は、既に納付されたもの及び第九十三条第一項の規定により前納されたものを除き、納付することを要しない。
一  障害基礎年金又は被用者年金各法に基づく障害を支給事由とする年金たる給付その他の障害を支給事由とする給付であつて政令で定めるものの受給権者(最後に厚生年金保険法第四十七条第二項 に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態(以下この号において「障害状態」という。)に該当しなくなつた日から起算して障害状態に該当することなく三年を経過した障害基礎年金の受給権者(現に障害状態に該当しない者に限る。)その他の政令で定める者を除く。)であるとき。
二  生活保護法 (昭和二十五年法律第百四十四号)による生活扶助その他の援助であつて厚生労働省令で定めるものを受けるとき。
三  前二号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める施設に入所しているとき。

 例によって例のごとく条文というのはわかりにくいが、「生活保護法 (昭和二十五年法律第百四十四号)による生活扶助その他の援助であつて厚生労働省令で定めるものを受けるとき」に「保険料は…納付することを要しない」というのが今回の記事で必要になる部分である。
 さて、今見たように生活保護法による生活扶助を利用している人については保険料を納付しなくていいとしている。しかし、日本年金機構は外国人については生活保護法の対象外なのでこの保険料を納付しなくていいとする規定の対象外という見解を示した。すなわち、外国人が生活保護として受け取っているお金は生活保護ではないということになる。では一体なんなのか。日本年金機構さんには是非ともわかりやすくわかりやすく教えて欲しいものである。

 さて、外国人が生活保護の申請をして受け取ったお金は生活保護ではない、生活保護以外の何かだとしよう。この場合、生活保護制度に備わっている規定は当然には適用されないこととなろう。だって彼らには行政の措置で生活保護に準じて補助をしているに過ぎないということになるのだから。それでも行政と利用者との契約という形で生活保護法のほとんどの規定を準用することが可能だが、それでも契約では準用できない規定もある。以下に例示しよう。

1.外国人利用者については保護の実施期間の調査権の範囲外になる
 生活保護法は保護の実施機関に保護の実施に必要な限りにおいて調査権を認めている(生活保護法第28条)。しかし、外国人が受けるのは生活保護法が言うところの保護ではないのでこの調査権の範囲外ということになる。国から何らかの補助を受けるもののすべてがこの生活保護法第28条の対象になるのではなく生活保護法による保護を受けるものだけがこの調査権の対象になるということから導かれる結論である。

2.外国人利用者の扶養義務者に対して保護の実施機関が扶養の申し立てをすることはできない
 保護の実施機関は生活保護利用者の扶養義務者に対して費用を負担するよう家庭裁判所に審判を申し立てることができる(生活保護法第77条)。しかし、これは生活保護法による保護を受けている者についてのみ適用されるので生活保護法による保護を受けているのではない外国人については適用外ということになる。契約で第三者に扶養の申し立てをさせることができないのだからこれまた当然である。

 とまあこのような課題も生じるわけだが、厚生労働省と日本年金機構は考慮したのだろうか。

 ところで、この法定免除から除外されることによって生活保護の利用者である外国人は低所得者向けの一般の申請免除を利用するしかなくなる。これで従来なら保険料を払わなくてよかったところが保険料を払わなければならなくなる可能性が出てきた。これは比較的簡単にわかるだろう。だがもう一つ、他にも問題がある。申請免除は申請も免除の要件なので、申請がなければ免除にならないのだ。えっ、法定免除だって申請してるけれど、申請がなければ免除にならないのは同じじゃないの?とお考えになられる方もいらっしゃるかもしれないが先に挙げた国民年金法第89条には申請の文字はない。そもそも法定免除を受けるのに必要なのは申請ですらなく単なる届出でしかない。法定免除の要件に該当したことを知らせる程度の意味しかない手続きだ。もっとも、法定免除該当者でも年金保険料を納めている方もいらっしゃるがこれは届出をしていないのでその事実をつかむことができない、だから見て見ぬふりをして保険料を受け取っている、そういう運用なのだ。念のために申請免除の根拠条文も提示してみよう。

第九十条  次の各号のいずれかに該当する被保険者又は被保険者であつた者(次条及び第九十条の三において「被保険者等」という。)から申請があつたときは、厚生労働大臣は、その指定する期間(次条第一項から第三項までの規定の適用を受ける期間又は学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)第五十条 に規定する高等学校の生徒、同法第八十三条 に規定する大学の学生その他の生徒若しくは学生であつて政令で定めるもの(以下「学生等」という。)である期間若しくは学生等であつた期間を除く。)に係る保険料につき、既に納付されたもの及び第九十三条第一項の規定により前納されたものを除き、これを納付することを要しないものとし、申請のあつた日以後、当該保険料に係る期間を第五条第四項に規定する保険料全額免除期間(第九十四条第一項の規定により追納が行われた場合にあつては、当該追納に係る期間を除く。)に算入することができる。ただし、世帯主又は配偶者のいずれかが次の各号のいずれにも該当しないときは、この限りでない。〔以下略〕

 「申請があったときは…保険料につき…これを納付することを要しないものとし」とある。ここに法定免除との決定的な違いがある。法定免除は申請があってもなくても自動的に免除、申請免除は申請があって初めて免除になる。この違いが顕著に出てくるのはいつまで免除をさかのぼれるか。法定免除は要件に該当する限り自動的に免除なので要件が該当する限りいくらでもさかのぼって適用になる。一方、申請免除については申請があって初めて免除になるので申請後の保険料しか免除にならない。もっとも申請直前の7月まではさかのぼれるという規定が整備されたので申請直前の7月まではさかのぼることができるのだが。それにしたってこれは大きな違いである。
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テーマ:生活保護 - ジャンル:政治・経済

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