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■芸人さんの親を生活保護不正受給って言ってるけれど、その理屈だと今後は全て裁判所に判断してもらわないといけないね

 某お笑い芸人さんの親族が生活保護を受けていた、お笑い芸人さんは高所得者なのに、これは不正受給だ!!!と批判の声が多い。でもちょっと待ってくださいよ。お笑い芸人さんの記者会見によればちゃんとこのお笑い芸人さんは生活保護を支給している役所(実施機関)と連絡を取り合ってそして合意の上である程度は扶養をしていたとのことなのだ。
 扶養義務というのは民法上の義務で、そして民法上の義務と言うのはどの程度まで存在するのか当事者間で話し合って定める余地が結構あるのだ。一般には私的自治の原則と言うが。民法も次の規定を置いている。

 (扶養の程度又は方法)
第八百七十九条  扶養の程度又は方法について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、扶養権利者の需要、扶養義務者の資力その他一切の事情を考慮して、家庭裁判所が、これを定める。

 わざわざ当事者間に協議が調わないときなどと書いているってことはまずは協議によって扶養の程度を定めるのが原則って事だ。そして件のお笑い芸人さん、ちゃんと実施機関と相談の上で仕送りをしていたと言うことであるから立派に扶養義務を果たしていたということになる。協議で定めた程度には扶養をしていたのだから。
 これを不正だ、問題だと言うのなら今後はもう協議でどの程度まで扶養しましょうと定めてもそれを信用しちゃあいけないってことになる。だって協議で定めた程度まで扶養をしていてもそれは義務違反って言うのだから。したがって生活保護受給者について扶養義務の程度を定めるときは裁判所の審判によるほかないってことになるわけだ。実にぎすぎすした関係になるのであるがしかし協議で定めた程度を守るのでは不十分と言うのだから仕方がない。

 更に敷衍すると、生活保護法は保護を受けようとするものがその資力その他あらゆるものを活用してなお最低限度の生活を維持できない場合に支給されると定めている。例えば何らかの事故に遭って慰謝料を得られると言うときには慰謝料をもらってそれを生活に充ててくださいというわけだ。勘のいい人ならもうお分かりだろうが、こちらでも先に挙げた問題点がそのまま出てくる。生活保護受給者に対して何らかの賠償責任を負ったとき、示談による解決はできないって事だ。なにしろ協議で定めたことを守っていても不正だ不正だと言うのだから協議で定めたことを遵守すればよしとするわけには行かない。つまり示談で賠償額を定めてもそれでよしとするわけには行かなくなったのだ。したがって今後は生活保護受給者に対して賠償責任を負ったときは「全て」訴訟を起こして確定判決を得てその確定判決に従うほかないということになる。

 皆さんが協議に従って扶養していたのにそれを不正受給だと叩いたことの論理的帰結は、こうなるのだ。嗚呼素晴らしき日本。
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テーマ:生活保護 - ジャンル:政治・経済

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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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