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■産経新聞、ミャンマー難民の件でミスリーディングひどすぎ

 産経新聞に「農業やりたくない」 就職拒否のミャンマー難民夫婦が会見という記事があった。抄録すると農業は長時間労働で大変だった、難民事業本部はがんばれというだけだった、と記者会見で述べたというものである。この新聞記事、確かに嘘はついてない。でも重要な事実を書き漏らしている。その結果このミャンマー難民夫婦の甘えかのように読めてしまうのだ。実際にそう読み取る人が少なくないのはこの記事に付されたはてなブックマークを見ればわかる。「出てけ」などというコメントを付する方もいらっしゃる。

 しかし、なのである。この夫婦を支援する難民支援協会が出した申入書を見るとずいぶん違って見えてくる。曰く、訓練は最初は8時から5時まで、土曜休日は休みという条件だったのが土曜日も休みでなくなり、さらに訓練時間もどんどん延長されひどいときには午前4時半からの訓練を要求されたとの事である。結果一週間あたりの訓練時間は60時間となったというのだ。厚生労働省が設定している過労死ラインは月80時間の時間外労働だから4週間で見事に過労死ラインに達する。さらにさらに妻のほうは訓練開始前に長時間かけて保育園に送り迎えをしなければならず(保育園までの行き帰りには徒歩30分を含めて2時間かかったそうです)、結果として健康を害したものの難民事業本部は一度だけ病院に受診させたもののその後の対処は一切なかったというのである。またこどもが健康を害したので看病のため訓練を休みたいと難民事業本部に申し出たがそれは認められず訓練に出るように言われたとの事だ。さらに、固定電話やインターネット回線、FAX回線も引いてはいけない、難民事業本部の通訳以外とは連絡取るなと指示されたと言うのだ。さらに長男は夜間中学に通っていたが往復2時間かかり、帰宅は深夜11時過ぎになったという。結果として通学を諦めたとしている。私が考えるにこの条件はあまりにひどすぎる。こんな条件で働けなどといわれてはいわかりましたと答えることは到底できないし、他人にそんな条件をお願いすることも当然できない。電話回線まで引くなというのは完全に搾取ではないか。

 このような実態を知って再び先の産経新聞の記事を見たらどうお考えになるだろうか。あまりにひどい条件での訓練だったのにそのことを覆い隠してさも夫婦の甘えかのようにミスリーディングを誘う悪質な記事だと思うのだが皆さんはどうお考えになるだろうか?
 なお、この問題に関してはmizuiro_ahiruの日記のミャンマー人は何故農業をしたくないのかという記事が大変切っ先鋭く指摘しているのでぜひ参照いただきたい。

〔2011.9.30追記〕
 過労死ラインは時間外労働の時間を示したものであることを明記しました。
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テーマ:産経新聞 - ジャンル:ニュース

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