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■朝鮮学校無償化、またもや停止か。考えるべきは後期中等教育の中での位置づけなんだけどなあ【だらだら追記】

 北朝鮮による砲撃を受けてまたもや朝鮮学校無償化が停止になった。asahi.comの記事によれば菅首相自ら停止を指示したとのことだ。しかし、他の専修学校の事実上のオーナーが不祥事を起こしたからといって無償化を停止するだろうか。明らかに朝鮮学校だけを特別扱いしている。
 高校無償化は後期中等教育を全ての者が受けるべきという前提に立ち(高校無償化はこの前提に立っている。したがってこの前提に反対するなら高校無償化自体を問題にせねばならない)、高校などの一条校だけでなく専修学校なんかも後期中等教育の場として機能している以上、朝鮮学校も対象に入ってきたのだ。この施策は朝鮮学校を特別扱いするものではなくむしろ他の学校と合わせるために朝鮮学校を対象にしたのだ。だから、今回朝鮮学校を無償化の対象から外すならこれこそ特別扱いになってしまう。だから、検討すべきなのは次の点なのだ。

 -そもそも後期中等教育を全てのものが受けるべきなのか
 →この論点を検討するに当たってはさしあたり中卒者は不利だということを考えなければならない。高校無償化は後期中等教育を全てのものが受けるべきという前提に立っている以上、民主党は全てのものが受けるべきという前提に立つほかない。
 -そして後期中等教育の担い手はどうあるべきなのか
 →一条校に限定するのか、それとも現在のように一条校に限らず多様な担い手に任せるのか。一条校に限るとしたら高校希望者全入という爆弾が登場することになる。高校全入を避けるべき、しかし後期中等教育は全てのものが受けるべきという前提に立ったからこそ義務教育終了後の進路がこれほど多様化したのだ。おそらく高校全入に賛同は得られないであろうが。そこで多様な担い手を認めるにしてもどこまでの幅を認めるのかという問題がある。現状はずるずる多様化が進んでしまった。しかも一条校まで巻き込んで。「携帯スタイル」だの「キャッシュバック」だの言い出す通信制の高校すら登場している。現状の多様性を容認するなら朝鮮学校は対象にしないとならないことになる。この問題を正面から取り上げれば大仕事になる。中教審あたりでかなり念入りな議論が必要になろう。

これらの論点を検討して朝鮮学校を無償化の対象にするかどうかは決められるべきなのだ。場当たり的に決められるべき問題ではない。

なお、一条校とは学校教育法第一条に規定する学校のことを指す。
参考 中央教育審議会答申「後期中等教育の拡充整備について」

〔2010.11.27追記〕
文部省・文部科学省は中学校卒業後の進路は多彩でいいんだ、専修学校各種学校に進む道もありだと高校全入には否定的な考えを持って施策を進めてきたわけだ。「学制百二十年史」にもそのような記述がある。で、今回高校無償化をするに当たって当然各種学校・専修学校に通う生徒の扱いをどうするか問題になる。これまで高校ばかりが道じゃないと言っておきながら無償化は高校だけというのはおかしい。ここに専修学校なんかも無償化の対象にしなければならない理由がある。で、専修学校が対象になるなら外国人学校もとなるのもこれまた当然だ。外国人学校はどうひっくり返っても専修学校になれない(学校教育法第124条)以上、専修学校でないことをもって無償化から除くのは問題だ。そうすると朝鮮学校も当然対象になることになる。
教育内容云々言うが、これまで散々高校ばかりが道じゃないと言ってきていまさら内容を云々するのはどうなのだろうか。専修学校が高校と異なるカリキュラムを組むのは当然で(でなければ専修学校である必要はない)、今までそれを通してきたのに何をいまさら言うのだろうか。高校のカリキュラムに準拠しない学校に通うのも一つの道だったんでしょ。
ここであまり高校に揃えろ揃えろというと高校希望者全入という爆弾が待ち構えている。高校に揃えるならもはやわざわざ別個の学校にしておく必要はない。そして高校無償化というのは中学校卒業後も希望がある限り学び続けられる社会にしようという事だ。別個の学校を置く必要はなく、そして希望者全員が中卒後も学校で学び続けられるようにする、とするならこれは高校希望者全入にするほかない。でも高校希望者全入には反対でしょう。その割に中卒者は不利だ。であるなら別個の学校を置くしかないのである。
公立高校だけ対象にすればいいという考えもなくはないが、公立高校はそもそもあらかじめ公私協定で枠が限られている。ある程度の生徒は私立に行くように最初から政策的に枠を設けているのだ。東京都で言えば定通含めて47,660人の定員のところ都立全日制志望だけで54,033人、定通志望を含めれば2,971人追加だ。限られた枠に入れたものだけが恩恵を受けられる、しかも枠に入らない者を出すことが前提というのはやっぱりフェアじゃないと思うのだが。どうしても公立高校だけにしたいというのであれば公立高校希望者全入(学力基準は設けるにしても)しかない。そうでないと不公平。なお、私の考えでは義務教育と同じように希望者は公立高校に入れ、私立に行くのは例外的に希望したものだけというのがあるべき姿である。

〔2010.11.27追記2〕
朝鮮学校も学校法人運営である。

〔2010.11.27追記3〕
朝鮮学校向け悪知恵。どうせ学校法人なんだからいっそ高校に改組してしまえばいいのである。通信制なら審査も緩い。一度審査を通ればほとんどやりたい放題。民族教育は正規の科目でなくあくまでもカリキュラム外の「補習」という形にすればいい。通信制なら面接授業の時数も少なくて済む。基礎的部分は通信制高校で行い、「提携サポート校」で民族教育を行うという形を取れば完璧だ。これは合法だ。なにしろサポート校にはいかなる規制も適用されない。東京朝鮮学園あたりが通信制高校として認可を取り、ここが一般の高校と共通の基礎的科目の教育を担い、各地の朝鮮学校はサポート校とでもすればいい。サポート校にスクーリングを丸投げするのも非合法ではあるがほとんど問題にされないから無問題。全私学新聞2010年2月23日号を参照のこと。
…と書くと何を言うんだと眉をひそめられる方もいるだろうが一部の通信制高校で実際に行われていることである。私は実態を述べただけである。もちろん問題だがほとんど無視されているのだからどうでもいいことなのだろう。

〔2010.11.28追記〕
「国民所得倍増計画」に次のような記述がある。原典は国立公文書館

 わが国における高校進学率は昭和35年現在59.8%に達している。計画期間中に予想される国民所得の増加、産業構造の近代化、技術の進歩等の諸条件をかん案すると、一人当たり国民所得との相関関係を基礎とした高校進学率は昭和45年度に72パーセントに達するものと推定される。この間昭和38-40年は高校進学急増期に当たるので、高校の増設を必要とするが、その際工業高校等の増設が中心に考えられなければならない。
 その結果、昭和45年度における25才以上人口の学歴構成は、中等教育が24.4%を占め、昭和30年の12.6%に比較するとその比率は倍加し、一般国民の教育水準は一段と向上する。(第14表-略)
 この際、中等教育の完成は高校教育によってのみ達成されるべきものではない。将来は職業訓練、各種学校等の青少年に対する各種の教育訓練を中等教育の一環とすることに資する政策を確立することが必要である。


このほか参議院「立法と調査」302号「「高校無償化」の意義」という記事にも参照になる記述がある。
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