■2014年01月
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■矢那やな夫「どんなに混雑しても新幹線のグリーン車を解放しないほうが良い理由」から見えてくる重大な問題

 去る2014年1月3日、東海道新幹線が沿線火災の影響で大幅に乱れた。その大幅に乱れた新幹線の車中から1人の女性(彼女の意見について論ずるのは本題ではないので名は伏せる)がグリーン車が空いてるんだから長い間立ちっぱなしのお年寄りなどをグリーン車に乗せてあげてもいいんじゃないかというようなことをツイートしてこれがtwiterで大炎上、いまも喧々囂々の論議が各所で続いている(がそろそろ落ちつくかもしれない)。
 そんな論争の舞台のひとつに矢那やな夫氏が自身のツイートのまとめ「どんなに混雑しても新幹線のグリーン車を解放しないほうが良い理由」がある。ここで矢那やな夫氏は大意「弱者が弱者として名乗りを上げなきゃいけないのも苦痛だからお金を払えば誰でも座れるグリーン車を確保しておくべき、そのことで弱者もお金を払えばプライバシーを晒さずに座れる」というようなことを言っている(他にも困ってる人と線引きしたら困ってる人の定義が難しい、本当に困ってる人なら金を払うはずだから金を払った人が座れるようにするのが正しいなんて意見もあったがこれは暴論)。これに対して反対意見ももちろんあって、弱者が本当にお金を払える人たちばかりじゃないなどと主張している。
 矢那やな夫氏はおそらくはネタで投稿しているんだろうが、ところがどっこい氏の意見には5分くらいは理があるのだ。そのあとこのtogetterにも同様のコメントがあったが、彼らの「自らの事情を公開したくない」というのはまったく正当な願いなのだ。これと反対意見である困ってる人がお金を払えるとは限らないという立論は矛盾なく成立する。5分の理はあるというのはそういう意味だ。
 この場合の解決策はプライバシーをさらけ出すことなく必要な配慮を得られるようにするというもので、東京都交通局と福祉保健局は「ヘルプマーク」というのを作成・配布して必要な配慮をたやすく受けられるようにしようと試みている。

 …なんて事を考えていたら、配慮を必要とする人のプライバシーを守りつつ必要な配慮を受けられるようにしなければならない場面をひとつ思い出した。それは災害時だ。
 普段は行政や障碍福祉サービス事業所、医療機関などといったいわばプロからサービスを受けられるが、こと災害となるとこうは行かない。最後は近隣が手助けするしかないのだ。結局、おそらくは一番知られたくないであろう近隣住民に自らのセンシティブな情報をある程度公開しておくしか方法はない。消防庁あたりが音頭を取って要援護者の避難誘導などの対策についてさまざまな策を講じてきているが、ここでは近隣住民に要援護者の情報をある程度知らせておくことが行われている。先のまとめのコメント欄に「「こういう病気でこういう症状だから座ってないと無理ですごめんなさい」っていちいち説明するってなったら地獄ですよ。勘弁してください」と言っていた人の情報もおそらくは町会などと自治体が共有することになるだろう。
 さて、どうするべか。災害時に配慮を得たければどうしても近隣住民に情報を公開しておかねばならぬが、はたして近隣住民に知られてもよかんべか。もちろんプライバシー保護のために自治体と協定を結ぶのが前提にはなっているが。なかなかむつかしい問題ですぞ。
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テーマ:災害援助 - ジャンル:政治・経済

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