■2013年05月
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■生活保護シバキと同じ理屈で他の社会保障制度利用者をシバいてみたら 「利権まみれ」の市民の姿が見えてきた

 ちょっと前にこのブログで生活保護シバキと同じ理屈で保育所利用者や年金受給者をシバく企画をやった。反応は芳しいものではなかったが、その後ネットのあちこちを見るにつけ「生活保護利権」を非難する市民の皆さんもずいぶんとまあ「利権」とやらに染まってるんじゃないのと思うようになった。
 というのも、同じく100%公費で賄われている保育所利用者に対しては生活保護シバキのような苛烈なことを一切言わない。それどころか充実を求める意見ばかり。保育所に公費で預けるなら金のかかる娯楽は止めろとかただ栄養が取れればそれでいいじゃないかとかそういう意見はまったくと言っていいほど見ない。こども医療費助成制度を利用している人に対してだってジェネリックでいいだろとは言わない。同じく医療費無料なのになんなんだこの差は。もちろん保育所も生活保護もこども医療費助成も「健康で文化的な最低限度の生活」をうたった憲法25条由来の制度である。この点まったく変わることがないのだ。
 さらに年金制度についても同じことが言える。現在年金を受けている人たちは払った保険料よりも受け取る年金の方が大幅に多い受給超過状態にある。それなのにもちろん年金を現物支給にしようだとか年金でパチンコなどけしからんという意見はまったく出てこない。ちなみに受給者年金総額は60兆を超えていて、生活保護とは文字通り桁違いの財政規模である。このまま増え続ければ財政は間違いなく圧迫される。保険料の負担にしたって国民年金第3号被保険者は1円も払わずとも年金がもらえる。しかし現物支給だとかそういう話は出てこない。

 こんなのを見ているうちにだんだん生活保護叩きの理屈が突然バカバカしいものに思えてきた。自分が関係ないから僻んでいるだけじゃないか、単なるいじめだよねと。生活保護なんて俺が関係ない他人が受けるもの、俺が関係ない他人がどんな生活状態になろうと構わんが俺の金を少しでも奪うのは許さんってことだからね。これこそがまさしく利権ではないか。

 そして、そんな利権を自民党他現与党は擁護しようとしている。悲しいことですが。
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テーマ:生活保護 - ジャンル:政治・経済

■「女性手帳バッシャーが見たくない「不都合な真実」」が見逃している不都合な真実

 「Think outside the box」っつーブログの「女性手帳バッシャーが見たくない「不都合な真実」」という記事が香ばしいことを書いている。以下箇条書きで反論しておく。

・若い男性と高齢女性では妊娠する可能性はほぼないが若い女性と高齢男性なら妊娠する可能性はある、だから男性手帳よりも女性手帳の方が優先度は高いんだ。
→啓発すべきことを「卵子の老化」に限定するという前提に立った上での議論にすぎない。卵子の老化だけ啓発した員だったらポスター一枚、チラシ一枚で済む。この人もその辺のところは少しはわかっているようで、だから「精子の劣化は別の話」とかこっそり留保をつけているわけね。んで、卵子の老化にだけフォーカスを当ててひたすらさっさと生めさっさと生めとばかり繰り返すから女性を機械扱いしている、少子化を女性だけの責任に帰している、セクハラではないかと非難されるわけだ。

・30代後半を過ぎると妊娠しにくくなるという単なる情報提供がどうして非難されるんだ、リスク情報提供は必要ではないか、山岳ガイドだって危険なところの情報を提供しないと責められるぞ。
→さっきの論点と一部重なるところはある。なんで卵子の老化にだけフォーカスを当てるのかねってことだ。生物学的な情報を提供するなら男女問わずに包括的に情報提供するべきだろう。もちろん精子の老化や家族計画等々について。さらには風疹抗体検査の記録欄なども必要だろう。こういう包括的な情報を無視してひたすら卵子の老化にだけフォーカスを当てるから非難されるのだ。

・子育て環境を整えないのが少子化の原因って言ったって生物学的な情報提供が必要でないことの理由にはならない
→現実的に回避する方法が入手できないリスクを説明したところで端的に無意味。防ぐ方法がない危険の説明なんて普通は誰もしない。人が危険の説明をするとき、普通は回避したりリスクを軽減したりする方法の提示がセットになっている。こうしたら回避できる、こうしたら危険が減らせると言ったね。んで、お金がない若い人に卵子が老化しますからさっさと子を産みましょうなんて話したところで一体どうやったらさっさと子産めるのか。そんなこと言われてもねえ、だからどうした、無い袖は振れないんだよで終わっちゃう話。生活保護でも無制限に出すなら別ですがね。そんなわけなのにわざわざ卵子の老化をわざわざご啓発なさるという。リスクの啓発は回避できる可能性があるからやっているんだというさっきの話を思い出そう。つまり、卵子の老化を啓発するってことは今の若者だって啓発さえすれば子を産めると考えているわけで、そこが現実とずれていると非難されるわけだ。

・少子化は女性の地位の向上によってもたらされたものだ、政府の責任とはいえない
→半分はあっている。女性の地位が向上すると少子化は確かに進む。女性の地位が極めて低い途上国などでは人口爆発が起きんばかりだ。確かにそれはそうなのだが、少子化対策を怠った免罪符にはならない。年金財政の話をするときに「年寄りがさっさと死ななくなったから年金財政が危なくなったんだ、政府の責任ではない、年寄りはさっさと死なないと年金財政は持たない」という話をする人はいない(自民党の麻生さんなら果敢にも言いそうだが)。lれがなぜか若い人の話になると「未婚化を反転させるためには、女性が高望みを諦める必要があるということです」(当該記事)などと言ってしまうわけで、ここが不思議でならない。国民生活というのはどんどん向上していくものであって、向上した国民生活に合わせて環境を整備していくのが政府に求められていることなんだけれどなあ。

 以上、つらつらと書いてみた。

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■「世代間格差は存在せず世代内格差だけ」というのは間違いだ

 昨日の記事の続き。「Think outside the box」というブログに「子供を産まないのは自由だが、対価は支払わなければならない」という記事がアップされたがこれもまた突っ込みどころが満載である。以下突っ込みを入れていく。

 まず氏は「負担に比べた給付が減るのは、先行世代のためではなく、同世代の子供のいない人がただ乗りしているためです。一見すると世代間不公平のようですが、その実は世代内不公平ということです。(闘争するなら世代間ではなく世代内で)」と述べている。理由として「幼少時に親から受けた便益(を金銭換算したもの)」と「成長後に親に支払う金額」をそれぞれ1人当たり1」としたときに要するに多くもらっている世代は多くの子を産んだからだ、その分多くの子育て負担をしたのだから釣り合っているとしている。しかしこれは端的に間違いだ。氏の論は子育て負担と成長後に親に支払う生活費が等しく1となっているという前提の下に組み立てられており、そしてこの前提が間違いだからだ。というのも世代によって寿命にかなりの差が見られるからだ。寿命が長ければ長いほど当然老後の生活費は多くなる。老後の生活費は多くを現役世代の仕送り(含む、年金拠出)によって賄っているわけだから老後の生活費が多くかかるようになるのはすなわち現役世代の仕送りが多くなるということになる。また、年金制度は自分の親だけでなく社会全体の老人の面倒を見るわけだからその時代時代ごとの老人の寿命がダイレクトに影響することになる。
 そこで実際に25歳時の平均余命を見てみることにする。ここで25歳時とするのは実際に子を持つに至るまでに死んでしまった人の影響を取り除くためである。25歳まで生きていた人があと何年生きていたかを見ようというものだ。段階の世代真っ只中の1947年生まれの者が成人を迎えた1967年時点で25歳男子の平均余命が46.41、女子は51.01(厚生労働省「簡易生命表」。なお、このデータは総務省統計局「日本の長期統計系列」2-36表によった)。一方、2011年時点では25歳男子の平均余命が55.10、女子が61.45となっている(厚生労働省「平成23年簡易生命表の概況」)。寿命の短さは生活費の少なさに直結するから、団塊の世代は今の若い世代よりも支えるべき老後の生活費が少なかったのだ。
 保留しておいた子育て負担にしても相当に世代間格差がある。もちろん教育費がまったく違ってくるからだ。団塊の世代は3割ほどが中学校しか出ていないのに対して現代の30代前半は6割が専門学校以上を卒業している。もちろん中学校しか出ていない人の割合は比べるまでもなく低い。さらにこれからの世代となると大学進学率がもっと上がるだろうからさらに教育費負担は増すことになる。
 ここまでの議論をまとめると次の通りである。
・かつての世代は親世代が早くに亡くなっていたので仕送りも少なかったが今の世代はそうではない。
・また子育て負担だって世代によって相当に違う。
 このことから世代を串刺しにして「幼少時に親から受けた便益(を金銭換算したもの)」と「成長後に親に支払う金額」をそれぞれ1人当たり1」とするのは間違いだということになる。

 ここまで論じてきたが、しかし私は「すべては世代間不公平だ、世代内不公平が存在するわけがない」と言いたいのではない。世代間不公平も世代内不公平も両方あると言いたいのだ。
 子を育てるための負担が子育て世帯にのみかかっているのはやはり不公平で、子は社会の宝だから皆が等しく負担して育てようという氏の主張には大いに賛同するところであることは申し添える。ただし子育ては社会でしましょうというとき、老人世代が一人負担を免れてよいということにはならず、すべての世代が等しく負担すべきであることを指摘しておく。

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■自分の経済状態を一分の隙なく証明できる書類を出せない困窮者は死んでくださいって法案が作られました

 自分の経済状態を一分の隙なく証明する書類を提出できない困窮者は死んでくださいとする法案(公的には生活保護法改正案というが、到底改正と呼べない代物なので以下生活保護法改定案と表記する)が昨日の閣議で決定された。この法案にはさらに困窮者の親族に対して扶養するように圧力をかけることが盛り込まれている。

 以上、リード文終わり。さっきのリード文はいささかの誇張もなく事実である。このたび閣議決定された生活保護法改定案に申請の方式に関する規定が盛り込まれた。これによると所得の状況や親族からの扶養の状況を記した申請書にさらに厚生労働省令で定める書類を添えて福祉事務所に提出しないと生活保護を受けられないことになる。つまりこれらの書類を出せない困窮者は死んでくださいということになる。また、生活保護を開始するときには親族に対して通知を送るよう規定が盛り込まれた。さっそく日本弁護士連合会は抗議声明を出しているが、そのほかにも生活困窮者の支援に当たってきた人たちに驚きを与えている。例えば若者の労働問題の解決に当たってきたPOSSEの川村遼平氏は「今回の生活保護改正案やその発表のされ方をみて、ああ、本気で殺しにきたな、と思った。」と述べている。シャレにならない法案なのだ。しかも、この法案では申請書を出さないとそもそも申請したことにならないのだから役所がいつまでたっても申請書用紙を渡さなければ生活保護はいつまでたっても受けられない。申請もしていないから役所は何の責任も負わない。これで一分の誇張もなく生活困窮者は死ねとする制度が整うことになる。

【先駆事例】
 札幌市では既に生活保護申請を諦めた挙句心中を図り、自分だけ一命を取り留めたという事例がある(MSN産経ニュース)。執行猶予判決を下した裁判官にも賛意を示すんでしょうよ。これからは生活困窮者はどんどん死んで欲しいんでしょう?よかったですね、生活保護を攻撃してきた皆さんの願いがかなって。生活保護を攻撃してきた皆さんのおかげでこの人は殺人を選んだわけです。人殺しになった気分は如何ですか?

【追記】
 この法案による改正後の条文が生活保護問題対策全国会議のブログに掲載されているので興味のある方はご覧いただきたい。

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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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