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■各種学校も高校等無償化の対象なんですよ

おはらん氏のブログに「高校無償化法案に、そもそも朝鮮学校は無関係である。」という記事があった。朝鮮学校は各種学校だから高校無償化とは無関係だという主張だ。
ところが、文部科学省が提出した「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律案」では各種学校も無償化の対象と定めている。

 (定義)
第二条 この法律において「高等学校等」とは、次に掲げるものをいう。
一 高等学校(専攻科及び別科を除く。以下この条及び第四条第三項において同じ。)
二 中等教育学校の後期課程(専攻科及び別科を除く。次項及び第四条第三項において同じ。)
三 特別支援学校の高等部
四 高等専門学校(第一学年から第三学年までに限る。)
五 専修学校及び各種学校(これらのうち高等学校の課程に類する課程を置くものとして文部科学省令で定めるものに限り、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校以外の教育施設で学校教育に類する教育を行うもののうち当該教育を行うにつき同法以外の法律に特別の規定があるものであって、高等学校の課程に類する課程を置くものとして文部科学省令で定めるもの(第五条及び第七条第一項において「特定教育施設」という。)を含む。)
〔以下略〕

ご覧の通り、「高等学校の課程に類する課程を置く」と認められれば料理学校であっても無償化の対象になる。近年、主に不登校経験者などを対象に専修学校や各種学校という枠組みの中で通常の高校とはやや異なった教育を行っているところがある。こういった教育機関を無償化の対象に加えるとすると、同じくくりに入ってくる朝鮮学校も無償化の対象にならざるを得ない。
特に専修学校は通信制高校と提携して高校卒業の資格も取れるところがある。こういったところは無償化の対象から外すことの方がむしろおかしいと言えるのではないか。

まあ、専修学校だけ対象にすればよいという意見が出れば確かに反論できませんがね。
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■朝鮮学校「無償化」問題、朝鮮学校のみを見ていてもダメなんですよ

昨日の記事で突っ込んでおいたおはらん氏の記事、早々に加筆訂正され、各種学校・専修学校も無償化の対象となるという事実を踏まえた記述になった。

で、肝心の朝鮮学校の無償化問題。この件については賛成派も反対派も朝鮮学校のことしか見ていないのだが、この問題、意外なところで矛盾が出てきかねないのだ。

そもそも朝鮮学校を含むところの各種学校を無償化の対象から外すべきだとの考えがある。実際、文部科学省の資料(PDFファイル)にも「専修学校・各種学校については、高等学校の課程に類する課程を置くものとして文部科学大臣が指定する学校を予定。具体的には専修学校については高等課程を想定、各種学校については制度上専修学校になり得ない外国人学校について予算上積算しているが、なお検討中。」との記述がある通り、ここで言う「各種学校」とは外国人学校を想定していたと思われる。だから、一見、各種学校は対象外にして問題ないとも思える。しかし、単に各種学校を対象外にするだけだと、矛盾が生じてくる。中教審の教育制度分科会で問題になった話なのだが、一部の通信制高校が業務を外部のいわゆるサポート校に一部外注しているという実態がある。議事録より引用

○鳥居分科会長 そうですね。そういうことをおっしゃっているのだと思いますので。
 分科会長の私と田村先生、部会長とで後引き取って、お引き受けしてもいいのですが、一つだけ参考のために皆さんの御意見を伺っておきたいのは、4ページの下から2行目の名称、あるいは7ページの上から4行目の名称。この名称に諮問をもらったときのニュアンスをどう入れるかについて、もうこれでいいと。私は4ページの下から2行目でいいように思っているのですが、さらにプラスアルファのニュアンス、学力というニュアンスをつけるかですよね。
 ちょっとそのことを考えていただくために厄介な話をしますけれども、これが実行されたとしますね。私たちは、今、公立の高等学校を中心に事態を想像しているのですね。ところが、首都圏を中心に私立の通信制の高等学校が、急増しているのですよ。またこれが、こんなに行くのかと思うぐらい入学者が増えているのです。そこでは、卒業と同等程度なんてものではなくて、ちゃんと卒業証書が出てしまうわけですね。しかも、卒業証書を出すのには、通信制ですから、スクーリングが必要になる。スクーリングはどうしているのかと思っていろいろ調べてみると、いろいろな、「えっ?」と思うような学校が通信教育で高等学校をやっていて、そのスクーリングは外注しているのです。それをサポート校という名前で呼んでいるらしいのですけれども、そのサポート校というのはどこがやっているかというと、かつての予備校なのです。その予備校が受け皿になってサポート校契約を結んで、それを一体とすると卒業できてしまうのですよ。
 そうすると、この「同等程度」というのを相当重いものにしておいてあげないと、むしろそっちのほうが楽に卒業できてしまう。しかも、高等学校卒業の、芝田課長の言葉でいえばディプロマが出てしまうということになっている。
 これは関西ではどうなっているかよくわからないのですが、それはちょっと梶田先生。

○梶田委員 実は私もそのことで発言したいと思っていたのですけれども、私は今、大阪府の私学審議会の会長をやっていまして、大阪府の私学課の方々からよくいろいろと実情を聞いていますが、今、大阪でもサポート校が問題になっております。予備校を使うのだったらまだいいのですよが、小さな塾みたいなところもありまして、今、少し私学課が実態調査をして、本当にスクーリングの実が上がっているかどうかをチェックしなければいけないということを伺っています。そういうサテライトを幾つも持っているわけですね。〔以下略〕

ここでは単に面接指導のみの外注なのでそれほど問題を感じられないかも知れないが、「全私学新聞」には大部分の業務を外注しているところがあるとの記述がある。実態はほとんど無認可校なのに、書類上はれっきとした高等学校なので当然無償化の対象だ。このような実態を放置したまま各種学校を対象外にするとなると、書類を揃えたか否かのみでで無償化の対象となるか否かが決まり、不合理になる。また、各種学校がある種の者にとっては重要な受け皿になってきたのも事実で、彼らに対しても支援をしなければ教育の機会均等の理念から外れてしまうのではないか。しかし、単に各種学校を対象に加えるだけでも問題はあって、それこそ自動車学校なんかも無償化の対象になりかねない。

現在政府部内で浮上してきているのが、カリキュラムが高校に類するとは認められないという理由付けで朝鮮学校を無償化の対象から外す案だ。しかし、これも一部の通信制高校ではただ座っていれば単位を与えるというカリキュラムも何も無いという実態が報じられている。また、いわゆる教育困難校では高校のカリキュラムを消化していないという実態もある。それでも書類上は高等学校なので無償化の対象だ。これもまた書類を揃えたか否かのみで無償化の対象か否かが決まることになり、明らかに矛盾が生じる。また、専修学校はそもそも高等学校のカリキュラムに準拠していない。東日本高等学院のような例はむしろ少数派だ。それでも無償化の対象になる。高校のカリキュラムから外れても無償化の対象になるものがかなりあるので、高校のカリキュラムに準拠していないことを理由に無償化の対象から外すのは難しいのではないか。もっとも、朝鮮学校が際立って高校のカリキュラムから逸脱していると説明できれば無償化の対象から外すのは問題ないことになるが(だからあえて「難しいのではないか」という表現にしておいた)。

朝鮮学校と同じように正規の高等学校制度からはみ出た教育機関は一条校を含めてかなりあり、朝鮮学校を無償化の対象から外すとしたら、これらの教育機関も無償化の対象から外さないと整合性は取れない。しかも、これらの教育機関もある種の者にとっては貴重な受け皿でもある。かといって「正規の高等学校制度からはみ出た」状態を無条件に是認するのも問題が大きい。朝鮮学校を無償化するしないどちらの結論を導くにしても無償化対象の総仕分けを行うほかなく、大仕事になるのは確実だ。朝鮮学校だけ見ていればいいというやわな問題ではないのだ。

〔2010.3.15追記〕
1966年に中教審は「15歳から18歳までのすべての青少年に対し,その能力を最高度に発揮させるため,義務教育修了後3か年にわたって,学校教育,社会教育その他の教育訓練を通じて,組織的な教育の機会を提供する。」と言う答申を出している。原文はこちら。15歳から18歳までのすべての青少年に「組織的な教育」を施すべきだとしながらも、その教育の場は高等学校に限定していない。この答申の立場からすれば一条校以外の専修学校や各種学校も当然無償化の対象にされるべきだ。

■「給食費無償で子ども手当現物支給」だと恩恵を受けられない保護者が出る

ちょっと時局に遅れた時事ネタ。
子ども手当の現金給付に代えて給食費無償などによって現物支給しようと言う提案が民主党からなされている。
この案はネット上でも割と評判がいいようだ。

しかし、手当から給食費を天引きするならともかく(それにしても事務手続きは煩雑になるが)、給食費を無償にしたからと現金給付を一律になくしたり減らしたりするのは反対だ。
と言うのも、給食が存在しない小中学校と言うのも結構あって、そういう学校に通う子を持つ保護者は給食費を無償にしたところで何の恩恵も受けられないからだ。
文部科学省「平成20年学校給食実施状況等調査」によれば公立小学校では完全給食を実施している学校は学校数ベースで98.5%、児童数ベースで99.5%。補食給食やミルク給食を含めれば99.7%の学校で実施されている。児童数ベースでは99.9%が何らかの給食を受けている。それでも100%ではない。
問題は公立中学校。完全給食を実施している学校は80.9%、生徒数ベースでは74.6%に過ぎない。補食給食やミルク給食を含めても85.5%の生徒しか給食を受けていない。
こんなに恩恵を受けられない者が出るのは問題ではなかろうか。しかも恩恵を受けるとは言っても毎日のミルク一本の無償化にとどまる生徒(ミルク給食を受ける生徒)は10.5%にのぼる。

こんな状態で一律に現金給付に代えて給食費無償にしますと言っても不公平になるのではないだろうか。

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■今回の参院選で「山梨の無効票が多すぎる」と息巻く皆さんへ

瀬戸弘幸氏が自身のブログでなんか妄想を書き散らしている。今回の参院選における山梨県の無効票は多すぎる、これは不正が行われたからだと。このほかにも山梨県の無効票の多さを疑う方は多い。ググると結構出てくる。

数値を出そう。総務省自治行政局選挙部のサイトに今回参院選の詳細な結果が載っている。そのなかに「都道府県別投票総数、有効投票数、無効投票数(選挙区)」という表があって、見てわかるとおり各都道府県別の無効票の数や投票総数に占める割合も載っている。
これによれば全国平均の無効投票率(選挙区)は3.08%、山梨県の無効投票率は3.33%だ。確かに全国平均よりは高いが、山梨県の無効得票率は全国15位だから、そんなにずば抜けて高いわけじゃない。奈良県など4.93%の無効投票率だ。これでどうして異常なほど多いだとか妄想を膨らませられるのだろうか。念のため当日有権者数に対する無効投票の割合も算出してみたが、全国平均1.78%に対して山梨県は2.13%で全国10位。こちらもそれほどずば抜けて高いわけじゃない。確かに高い方ではあるが。

というわけで山梨の無効票が多いというのはガセネタである。それにしてもなんでみんなこういう数字を調べないかなあ。

テーマ:2010参院選 - ジャンル:政治・経済

■民主党本部周辺でのデモが禁止された、言論弾圧だと大騒ぎしているが自民党本部周辺も指定済

 去る10月20日の官報に民主党本部周辺が国会議事堂等周辺地域及び外国公館等周辺地域の静穏の保持に関する法律(静穏保持法)第3条の「政党事務所周辺地域」に指定したとの告示が掲載された。政党事務所周辺地域では静穏保持法の規定によって拡声器が使えなくなるので「民主党はデモを弾圧しようとしている」などと騒ぐ方々がいる。でもね、これ、自民党本部周辺(だけでなく社民党や共産党、公明党の本部周辺も)も規制されている。政党ごとにそれぞれ別々の時期に申請を出しそれぞれ別々に告示されるから10月20日の官報には民主党だけしか載らないだけで。
 自民党本部周辺の指定は今生きている告示では平成22年総務省告示第35号(2月15日付け官報掲載)で22年2月17日から23年2月16日までなされている。その前は平成21年総務省告示第68号で21年2月17日から22年2月16日まで指定されていた。要は一年ごとに更新しているのだ。これはどこの政党も同じだ。確かにこの法律に問題があるという立場はあるが、最近民主党本部周辺が告示されたからといって「民主党はこれから言論弾圧をやる気だ」などというのは筋違い。ただ単にどこの政党も行っている一年ごとの更新をやってそれが告示されただけである。それにしても少しは調べるということはしないのだろうか。

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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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