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■犯罪統計原票の様式※2018年5月22日更新

 昨年8月に警察庁に犯罪統計事務処理要領の情報公開請求を行った。それに対して警察庁が開示した犯罪統計事務処理要領をここに公開する。なお、第一の犯罪統計事務処理要領の改正について(警察庁丙支発第9号平成28年11月25日警察庁刑事局長通知)に犯罪統計原票の様式が掲載されているので、2017年8月時点での犯罪統計原票の様式はそちらを参照いただきたい。

第一 犯罪統計事務処理要領の改正について(警察庁丙支発第9号平成28年11月25日警察庁刑事局長通知)
https://drive.google.com/file/d/1pkt1wqiHCLZ_4T0gXM8HhnE5EMkduXNR/view?usp=sharing

第二 犯罪統計事務に使用する罪名等コードの改正について(警察庁丁支発第115号平成28年11月30日警察庁刑事局捜査支援分析管理官通知)
https://drive.google.com/file/d/13RNLv8EUFCJlNKX8B3IWkcnFJRmNPMDR/view?usp=sharing

第三 警察庁が定期に作成する犯罪統計資料の種類及び様式について(警察庁丁支発第117号平成28年11月30日警察庁刑事局捜査支援分析管理官通知)
https://drive.google.com/file/d/1WdA9IyiEJ1KO-fuOZe0AVq6_QCtgCkks/view?usp=sharing

 おかげさまでこの記事に掲載した犯罪統計原票の様式は学術論文にまで引用された。それだけ需要があったということなのだろう。今回掲載した警察庁の犯罪統計にかかわる通知データも、多くの方に参照されることを願いたい。
 なお、全面改稿前の文章は「続きを読む」より参照することができる。あわせてご利用いただきたい。
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テーマ:統計情報 - ジャンル:政治・経済

■「公文書開示」を「情報公開」にバージョンアップさせよう

 このところ、各地の自治体や中央官庁に情報公開請求をする機会が多かった。請求をすると都度都度請求窓口の担当の方はどこも懇切丁寧に対応してくれて、逆にこちらが恐縮することもある。最近、数千枚の文書の情報公開請求をして(最初は数千枚になるとは思ってなかったが開けてみたら数千枚になった)担当部署の職員の方には手数を取らせたと思っている。
 とまあ情報公開請求をそれなりにしていると、「この制度いつまで持続可能なんだろうか」と思ってしまうわけである。多分請求者は私だけではないであろうに、たくさんの請求者が数千枚とかの大量請求をして、それに対していちいち決定して開示の実施をするのは相当のコストがかかっているはずである。実際、自治体にとっては情報公開請求が負担になってきていて、手数料を引き上げたりはたまた情報公開請求をできる者の範囲を限定したりするような条例改正を行う例も見られてきている。

 しかし、そうやって情報公開のハードルを上げることが、人々の「知る権利」を制約することになるのは間違いなく、情報公開というものの存在意義にもかかわる重大なことである。
 各地の自治体が情報公開のハードルを引き上げるのは、要するに情報公開事務にかかる労力とコストの問題であった。だったら、情報公開実施にかかるコストを引き下げてしまえばいいのだ。その具体的な方策を提案しよう。

 現在の情報公開制度は、「公開」と言いながら実のところ特定人への「開示」制度そのものである。少し前に総務省に情報公開制度によって受け取る公文書が信書に当たるかどうか尋ねた。実施機関の窓口で請求者が受け取った文書を請求者の自宅宛てに自ら送付するような場合は、すでに差出人(つまり実施機関)の意思の表示または事実の通知はは窓口で行われたのであるから、それを自ら自宅宛てに送るような場合は信書に該当しない、とのことであった。これ、裏を返せば実施機関が請求者に公文書を送付するときは「特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書」に該当するということではないか。「公開」と言いながら「特定人への開示」でしかないというのはこのことからもわかる。だからこそコストが膨大にかかる結果になっているのだ。これを本当の「公開」にしてしまえばいいのである。ひとたび開示決定をした文書は、何人たりともその文書にアクセスしても問題ないということである(でなければ開示決定なんかしてはいけないのである)。であるから、「開示」ではなく「公開」にしてしまえばいいのだ。ここでいう公開とは、不特定多数の人が容易に文書にアクセスできるようにするという意味である。そのためのツールとして、ウェブ公開をすればいいのである。情報公開請求者から公文書の公開請求があったら、実施期間は公開するかを判断して、しかる後にスキャンするなりなんなりしてウェブに公開すればいいのだ。そして、同じ文書に二人目の請求者が現れればウェブ公開している文書を自宅で勝手に見てねと案内すればいい。さらに言えば、文書の作成時点で公開決定をしてしまってウェブ公開するくらいの積極性は欲しい。こうすればコストは格段に下がるはずである。せいぜいシステムの運用費用程度で、これもたとえば各都道府県の公文書館がシステムを構築して域内の市町村と共用すればコストはさほどかからないはずである。これでこそ「公開」と言えるものである。現行の「開示」手続きは、このままでは早晩持続不可能になるであろう。
 ただし、現行の「開示」手続きを望む請求者のために「開示」手続きも残しておけばいい。例えばライバル企業に同じ文書を参照されたくない営利目的の請求者なんかは想定されるところであるが、こういう請求者からは手数料を徴収したうえで「開示」とし、ウェブ公開までは行わないとすればいい。もっとも、別の請求者が公開請求をして公開される結果になるのは容易に予想ができることではあるが。
 最初から「公開」してしまえば、情報公開制度の維持にかかるコストと労力は大幅に削減できるのは間違いないことである。情報公開請求を抑制する方向に進むよりは、どんどん公開してしまって誰でも容易に文書を閲覧できるようにする方が情報公開制度の趣旨にかなっている。

テーマ:情報公開 - ジャンル:政治・経済

■「男はオオカミなんだから自衛しろ」はいいけどさ、それなら社会全体で男性を危険人物扱いしないとダメだよね

 『女子に「一人暮らしの男の家に行くな」と啓蒙するより男性に「女性が家に来ても性行為に同意したわけではない」を叩き込むのが先決!』に賛否両論 「双方に同時に教えればよい」の声 - Togetterのコメント欄がなかなかに面白いことになっている。女性に対して自衛しろ、男は危険なんだということを教えろとまあ女性に対して言いたい放題言っている。
 男性は危険なんだから女性が自衛しろ、男性に何かをさせようとするな、俺様に好きにさせろと。そう言わんばかりのコメント欄である。いや、いいんですよ。男性は危険なんだという前提に立っても。
 ただ、男性が危険なんだという前提に立つなら、それこそ社会全体で「男性対策」に本腰を入れる必要があろう。東京都なんかは「男性・青少年・治安対策本部」という部署を設置したほうがよかろうし、警察庁刑事局にも「男性対策部」なんて部署を設けて「男性対策」を推進しなければならない。何しろ男性は平気で犯罪に及ぶ危険な存在らしいので、もはやこれは反社会的勢力と同じようなもの。世にある女性専用サービスは「男性という反社会的勢力との関係遮断」を図った先進的な企業として評価しなければならない。もちろん、男性お断りのプリクラ店も、危険な男性を排除しているだけなので合理的な区別である。
 と、ここまで覚悟のうえで「男はオオカミなんだ」論を振り回していらっしゃるんですよね?

テーマ:犯罪 - ジャンル:政治・経済

■1947年以降の麻疹による死者数

 1947年以降の「人口動態統計」(厚生省・厚生労働省編)を全部ひっくり返して、麻疹による性別・年齢別死者数をまとめた。死者数の総数をグラフにしたものは次の通り。
麻疹死者数
 ただ、グラフだと具体的な数字が分かりにくいので、数表もGoogleドキュメントに用意した。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1oHdJWs3yZQqsQ48UWKbFXPCUMggRrDcudspmYo3DXTM/edit?usp=sharing
 ワクチン接種が開始された1977年以降、麻疹による死者数が格段に減少していることがわかる。そして、ワクチンが普及する前の麻疹による死者数の大半が5歳未満の乳幼児であったことも。ワクチンの効果は偉大である。

テーマ:公衆衛生 - ジャンル:その他

■行政府は捏造したデータを平然と出すんだから、国会の調査能力を強化するしかないよね

 裁量労働制を拡大する案の審議で、厚生労働省が作成して国会に提出したデータに捏造が含まれていたという。まあ、そうだろうなという印象しかない。行政府とて聖人君子ではなく、一定の立場に立って自らの利益を図るためだけに行動するんだから、それをチェックする機能を強化するしかない。行政府に対するチェックは国会と裁判所が行うことになっているわけで、ここでチェック&バランスが働く「はず」。裁判所については今回はさておき、今回は国会について。国会のチェック機能についての話。
 国会がチェック機能を果たすためには、国会自らが調査能力を持つ必要がある。当たり前の話だ。チェックの対象である行政府をブレーンとして使っているから国会はいいように手玉に取られる。では、国会自らの調査能力を強化するにはどうしたらいいか。私は、国会図書館の調査及び立法考査局の強化がカギになると考えている。国立国会図書館法は調査及び立法考査局の任務について次のように定めている(国立国会図書館法第15条)

一 要求に応じ、両議院の委員会に懸案中の法案又は内閣から国会に送付せられた案件を、分析又は評価して、両議院の委員会に進言し補佐するとともに、妥当な決定のための根拠を提供して援助すること。
二 要求に応じ、又は要求を予測して自発的に、立法資料又はその関連資料の蒐集、分類、分析、飜訳、索引、摘録、編集、報告及びその他の準備をし、その資料の選択又は提出には党派的、官僚的偏見に捉われることなく、両議院、委員会及び議員に役立ち得る資料を提供すること。
三 立法の準備に際し、両議院、委員会及び議員を補佐して、議案起草の奉仕を提供すること。但し、この補佐は委員会又は議員の要求ある場合に限つて提供され、調査及び立法考査局職員はいかなる場合にも立法の発議又は督促をしてはならない。
四 両議院、委員会及び議員の必要が妨げられない範囲において行政及び司法の各部門又は一般公衆に蒐集資料を提供して利用させること。

 条文に定められた調査及び立法考査局の任務は実に幅広いことがわかる。行政府のデータに依存するのではなく、国会図書館の調査及び立法考査局が自らデータを集めるくらいの能力を持つことが望ましいと考える。そしてそれは国立国会図書館法が期待するところであると考える。そして、それは国立国会図書館法を作り上げた当時の国会議員たちの理想でもあった。1947年2月4日の参議院本会議で、羽仁五郎参議院議員は次のように演説した。

 只今議題となりました國立國会図書館法案並びに國立國会図書館建築委員会法案につき、本院図書館運営委員会の審議の経過及び結果について報告をいたします。
 眞理は我らを自由にする。これがこの國立國会図書館法案の全体を貫いておる根本精神であります。今日の我が國民の悲惨の現状は、従來の政治が眞理に基かないで虚偽に基いていたからであります。國民の安全と幸福とを守ることを期待されておりました先の日の議会が、その任務をはたすことができないで、遂に官僚、軍閥の前に屈してしまつたのは、立法の全権及びその立法の基礎となるべき調査資料を議会みずからが全く持つていなかつたからであります。新憲法により國会が國の最高唯一の立法機関として、國民の安全と幸福とを守つて行くために、従來のように官僚が立法し、軍閥がこれを命令するというような状態を完全に脱却して、人民主権によつて選挙せられた國会の任務を果して行くためには、その確かなる立法の基礎となる調査機関を完備しなければなりません。これまでの日本においては、議会は調査機関を備えず、行政各部が調査機関を備えておつたのであります。併し行政各部は、事実上各部の專門に分れ、よい意味においてか、悪い意味においてか、セクシヨナリズムに陥り、綜合的なることは甚だむずかしく、又政治を行うに急にして、ややもすれば國民の現実を遊離して、ここにいわゆる官僚主義の弊害を甚しくしたのであります。かくて軍部又は行政官僚の一部が、この國民の現実を遊離し且つ綜合的見地を全く欠いた調査によつて國策を樹立し、現実的でもなければ、綜合的でもない、即ち眞理によらない立法によつて、全國民を誤まり導いた事実は、実に戰慄すべきものであります。今日我が國民を救うべきあらゆる立法の大前提として、國民の現実に即し、且つ綜合的なる調査をなすことができるのは、專ら人民主権によつて選挙せられたる我が國会あるのみであります。我が國会は國民によつて選挙せられたるものでありますから、常に國民の現実を忘れることができません。而して常に國民の生活の現実の見地から、綜合的に考え、調査し、立法することができるのであります。これらの点に基いて國会図書館の必要が痛感せられ、先に國会図書館法が制定せられたのであります。然るに新國会第一回開会以来、國会立法の原則が未だに実現せられず、官僚立法が続けられ、そのために経済安定本部、物價廳、その外行政各部において厖大なる調査機関が持続せられ、且つ拡張せられる傾向さえあることは、すでに本院におきましても、しばしば痛烈に批判せられたところであります。ここにおいて國会図書館を急速に建設し、その機能を整備することはますます痛感せられておるのであります。

 と、国会自らが行政府に依存することなく調査を行い立法することが当時の政治家たちの理想であった。そして、その理想を国会図書館に託したのである。今こそ、その理想を実現させ、国会図書館の調査能力を大幅に強化する必要があると言えよう。

テーマ:国会 - ジャンル:政治・経済

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ブログ名変えた(2011.4.24)。落ち着かないなあ。

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